エネルギー概論

熱媒体の流体としての特性

熱交換器の熱媒体として、空気と水が広く使用される。

これらについて流体としての特性に着目すると、温度上昇に伴い

  • 空気は粘性が大きくなる
  • 水は粘性が小さくなる

という性質をもつ。

粘性とは

「粘性」とは何か。「粘る性質」と、感覚的に理解しているつもりだが、正確な意味を確認してみた。

流体は応力が作用すると限りなく変形するが,流体にはその変形の速さに応じた抵抗力が働く.この性質を粘性と呼ぶ.

一般社団法人日本機械学会 機械工学事典「粘性」
https://www.jsme.or.jp/jsme-medwiki/doku.php?id=09:1009775 (閲覧日 2024/02/04)

つまり、流体の変形の速さに応じて働く抵抗力を粘性という。

温度上昇と粘性の関係

流体(空気や水など)が温度上昇する場合を考える。

気体

空気などの気体は次のように変化する。

  1. 温度が上昇する
  2. 分子の運動が活発になる
  3. 速い分子と遅い分子の衝突頻度が増え、分子速度が平均化される
    (=衝突により減速される)
  4. 粘性が大きくなる

液体

一方、水などの液体は、次のように変化する。

  1. もともと分子間に働く力が抵抗(=粘性)として存在する
  2. 温度が上昇する
  3. 分子の運動が活発になる
  4. もともと存在する分子間力と相俟って動きやすくなる
  5. 粘性が小さくなる

文献

兵神装備株式会社 技術コラム「液体の温度と粘度の関係」
https://www.mohno-dispenser.jp/compass/compass03.html
(閲覧日 2024/02/04)

R2 問題3(2)

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オーム社編『2023年版エネルギー管理士(電気分野)過去問題集』オーム社(2022)

プロフィール

大学で電気工学を専攻し、現在は電気関係の業務に従事。
第一種電気主任技術者試験(電験一種)合格。

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